ニュースレター
多職種研修会が開催されました
~思いをつなぐACP~
- 実施日時:
- 令和2年1月15日(水)13:30~15:00
- 会場:
- 旭区民センター 大ホール
- 参加者:
- ケアマネージャー 33名
- ヘルパー 22名
- 医療関係者など 36名
- ファシリテーター 16名 計107名
- 実施内容:
- ①ACPについての講演
- ②もしバナゲーム(気づきのシェア)
- ③グループワーク「専門職による意思決定支援」
- 講師:
- 北田なみ紀
■①ACPについての講演
- ACPとADとの違い
- ACPの利点と効果
- 対話における要素
- 患者さんからみたACP
講師の北田さんが、がん看護認定看護師として実際に関わってこられた様々な事例の中での、胸が熱くなるような現場のやり取りも交えながら、ACPとはどういったものなのか、本人とのかかわり方、関係つくりの重要性、そして記録や仕組み作りについて、実践的かつとても分かり易いご講演を頂きました。
■②もしバナゲーム
まず私たち自身の終末期の過ごし方について考え、それをシェアすることから始めました。「もしバナゲーム」とは、余命半年を宣告されたとき、自分が大切にしたい価値観(カード)を5枚だけ選ぶというものです。
ゲームとはいえ、真剣に悩み、選んだり捨てたりしていく過程で、自分自身の生き方と向き合うことになります。各自選んだカードと思考過程をメンバーに紹介。他者の価値観に触れて共感した点や驚いた点などを、グループ内で共有、発表して頂きました。
■③「専門職による意思決定支援」
もしばなゲームで得られた多様な価値観への気づき、そして講演で北田さんが触れられた、「対話における要素」と「患者さんからみたACP」を踏まえて、専門職として、利用者に早い段階からどのように関わり、本人の意思決定を支援できるかという事について、グループワークを行いました。
各グループからの発表に対し、講師の北田さんよりコメントを頂きました。
アンケート結果
(回答86名 医療系専門職25名 介護系専門職45名 その他6名)
Q1. 研修に参加されていかがでしたか?
- ①とても良かった 61名
- ②良かった 21名
- ③どちらでもない 1名
Q2. 感想・ご意見、気づいたこと、感じたこと等、どんなことでも結構ですので、自由にご記入下さい。
- GWの時間が短いと意見がありました。GW后の北田Nsからのコメントがとてもよかったです。
- もしバナゲームで自分の大切にしたいことがわかりました。専門職の価値観で判断し本人の思いを受容できていないことがないか振り返りながら対応していきたいと思います。
- もしバナゲームが考える機会を頂いた気持ちになり、家族間でやってみたいと思いました。医療センター北田様の温かいお話にとても感銘を受けました。参加させていただいて良かったです。
- 多職種での話し合いだと、自分が考えていなかった意見も出るので、とても勉強になります。グループワークが3つあり、話し合いの時間が(グループワーク②-①と②)少し短く感じました。北田先生の話や講義がとても良かった。本人の希望を支えていけるよう、日頃から意識した業務を行っていこうと思いました。
- 北田さんの話すことがリアルですごく共感できました。ありがとうございました。
- ACRの研修を初めて受けました。利用者さんに寄り添って会話の中から情報を集収し、本人の意思が聞きとれるまで、何度も対話が必要だと思いました。又、多職種の連携が必要だと思います。
- はじめてもしバナゲームをしました。自分を振りかえる事のできる研修会だったと思います。自分を振りかえる事は、仕事内容も振りかえる事につながると思いますので、立ち止まってみたいです。
- もしバナゲームや、意思決定についてのGWはACPへの興味の第1歩としては良かったと思いました。次回はもう少し「死」に向かい合った支援やサポートについての具体的な事例・ケース発表を通じて意見交換を行いたいです。
- みなさんが「もしバナゲーム良かった」「色々な話を聞けて良かった」「自分をみつめ直せた」など喜んで言われており、ファシリテーターとして参加させていただいて本当にうれしく思いました。北田先生の講演の事例では泣きそうになりました。1人ひとりの人生、思いを大切に支援していきたいと思いました。
- 所内でもACPを推進して数年経過し、自分自身もたくさん話し合いの場を設けてきましたが、こうしてざっくばらんに話せる環境という経験はなかったので、非常に有意義な時間でした。今後もACP可能な利用者さんには自分のスキルupも目指して意欲的に進めていきたい。コミュニケーションスキルの学びも再度必要だと思った。
- 専門職によって考え方や、とらえ方も違い、だからこそ、ACPが成立すると思った。まずは、利用者により添い、希望を支えるという言葉が印象に残りました。北田様のコメントがとても参考になった。正しい知識を提供、焦Drの言葉に身の引き締まる思いです。
- もしバナゲームをはじめてしました。自分が患者に聞くことを自分自身にきいてあらためて難しい質問を今までサラッときいてたと思いました。
- もしバナゲームは「死」を本当に身近に考える事ができ、家族の顔が浮かんで泣きそうになった。グループワーク②のアドバイスするなら?の所は、むずかしかったです。情報がもっと欲しかった。
- ファシリテーターの方がうまくすすめて下さり、よいディスカッションができました。
- 人それぞれ価感も違いますが、専門職によって、視点も変わってきます。もう少しACPについて、自分なりに理解も深めたいと思いました。
- ACPの研修は今までも何度も受けたことがあります。実際の業務の中でも、行ってきていたつもりです。変化することを意識し、その人の思いを大切に、家族との思いをも確認して行って、うまく進んでいたのが、その経過を知らない家族(突然出てきた)によって、グチャグチャになってしまい悩んでいました。今回の研修で共有する記録、仕組みが欠けていたことに気づきました。ありがとうございました。
支援室ではこれからも、旭区の医療と介護の専門職の連携を深めるために、色々と企画していきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。